屋根カバー工法
屋根カバー工法
現在の屋根をほぼそのまま残し、その上に新しい屋根を載せて、覆うのが屋根カバー工法です。
文字通り、屋根を屋根でカバーする工法です。よって、屋根が二重になります。屋根を重ねて葺くので、「重ね葺き」という呼ばれ方もします。
解体工事がほぼ不要で廃材がほとんど出ない
だから・・・
◎解体工事費と廃材処理費の両方が節約
◎費用がお安く抑えられます!
解体と廃材処理が必要な部分は棟板金くらいなので、葺き替えなどと較べると費用がお安くなります。
2004年以前に施工された建築物の建材にはアスベストを使用したものもあります。アスベストを含む建材は解体が難しく、費用が高額になります。廃材がほぼ出ないカバー工法はこのような屋根にも最適です。
アスベストを含んだ建材が使われている建物に住んでいて大丈夫なの?とお思いの方もいらっしゃるかもしれませんが、ご安心下さい。破壊や粉砕しない限り、空気中にアスベストが飛散することはありません。
また、お住まいの屋根の種類が分からない方はお気軽にご相談ください。
◎工事期間も短い!
塗装や葺き替えよりも短い工期で施工できます。
工期が短いということは人件費も少なくなりますので、それだけ費用もお安くなります。
◎工事中も普段と変わらない生活ができる!
解体が必要なのは棟の板金や雪止めぐらいなので、お住まいの大きさにもよりますが、解体工事にかかる時間は半日程で済んでしまいます。
また、お住まいの内部に手を加えることはありませんので、普段の生活への影響はほぼ皆無です。
塗装と違って臭いも出ないので、工事期間中もストレスなくお過ごしいただけると思います。
◎環境にやさしくエコ!
地球にやさしく、環境負荷が少なく、とてもエコです。
前述のアスベスト以外にも二酸化炭素排出量の問題があります。廃材を運搬するのには車を使います。廃材が少ないということは運搬する回数や量を減らすことになります。地球温暖化の元凶と言われている二酸化炭素、その排出量の削減にも貢献できるからくりです。
◎カバー工法に向かない屋根もある
一般的な屋根の場合、金属やスレートはカバー工法に向いていますが、瓦は向いていません。また、太陽光発電の設置も難しくなります。瓦も太陽光も施工できないことはないのですが、他の工事で対応した方が費用やメンテナンスの面でお得ということがほとんどです。
◎劣化状況によっては施工できない
屋根の下地が劣化していた場合、その部分を補修しなければなりません。補修せずにカバー工法を行ってしまうと、問題が起きた時に、現在の屋根と従来の屋根、二重の屋根を剥がさなければならず、手間も費用も嵩んでしまいます。
弊社では入念な点検と調査をしてから、施工できるかどうかを判断しています。場合によってはカバー工法をお断りし、他の工事をご提案する場合もございますので、ご了承下さい。
◎屋根がちょっと重くなる
耐震性を考えた場合、屋根は軽い方が有利です。
カバー工法では今までの屋根の上に新しく屋根を被せるため、どうしても重量は増えます。そのため、弊社では軽い金属屋根材(ガルバリウム鋼板)をお薦めしています。
一般的なスレート屋根に金属屋根材でカバー工法を行った場合、重量は約23~26kg/㎡になります。これでも一般的な瓦屋根、約60kg/㎡よりはかなり軽量です。
まずは棟板金と貫板を撤去します。雪止めが設置されている場合はそれらも撤去し清掃を行います。屋根カバー工法はこの部分しか廃材が出ないので解体費と廃材処理費の節約になります。
元々の屋根の上に防水紙を設置します。仮に屋根材の下に水分が入り込んでも屋内まで浸入しないように、防水紙を重ねながら軒先から棟にむかって敷いていきます。
防水紙の設置が終わったら、貫板と板金を取り付ける下地を設置します。
屋根材を設置します。屋根は軽い方が地震に強いのでガルバリウムがおすすめです。
屋根材の設置が終わったら、貫板を設置します。
これにより棟板金の脇から雨水が入り込むのを防ぐことができます。
貫板の設置が終わりましたら、次は棟板金の設置を行います。
特に棟板金は風の影響を受けやすいので、飛散しないようにしっかりと固定します。
板金の合わせ目から水分が浸入してこない様にコーキング処理を行います。コーキングが固まったら完了です。
ご覧いただいた様に、屋根カバー工法は屋根葺き替え工事と比べて工程が少ないです。それにより工期が短縮できる上に、廃材撤去費用などの節約にもなる利点があります。